■五十肩とは?
五十肩(Frozen shoulder)とは、疼痛と可動域障害を2大症状とする疾患で、四十肩や凍結肩、肩関節周囲炎とも表現します。
40代以降によく発症し、中高年で肩関節痛を訴えて来院する患者さんの中で最も多く見られますが、若年の方でも発症します。
■関節反射の異常が痛みの原因
痛みの原因の多くが関節反射の異常により発生しています。
関節反射とは、関節の靱帯や関節胞に存在している固有受容器が関節内外の状態を監視、コントロールする機能です。 固有受容器が関節内部の動きや圧力、重力や外力などの刺激をキャッチすることで周囲の筋緊張をコントロールしたり関節の動きを調節したりし、関節同士に連携を持たせ複合的な運動を可能にしています。
この固有受容器働きに異常が出ると関節内外の状態を監視する事が難しくなり、痛みやしびれ、過緊張(コリ)、脱力、可動域障害、皮膚の硬化などを起こしてしまいます。
この関節反射が乱れた時、痛みやしびれといった症状は「構造上弱くなっているところ」「以前怪我をした場所」「普段ストレスをかけている関節」に出現しやすくなっています。
我々人間の関節には運動器の状態を常時監視、コントロールしているセンサーが関節の靱帯や関節胞に存在していて、関節内部の動きや圧力などを監視、コントロー ルしている事は先に書いたとおりですが、この関節のセンサーは関節同士でネットワークを形成しています。その中心的役割をしているのが骨盤にある仙腸関節 です。
多くの場合はこの骨盤の仙腸関節が異常を起こし、上記のようにストレスがかかっている関節やケガ等により構造が変化してしまった関節や周囲に痛みやしびれ、 腫れや可動域障害という形で出現します。
■四十肩・五十肩の症状と対処法
その関節反射がおかしくなって出現している症状、四十肩や五十肩では肩に痛みと可動域障害が出ていれば四十肩や五十肩という病名がつけられてしまうケースが多いのです。
四十肩、五十肩の主な症状は可動域制限と痛みですが、痛みは寒冷時、夜間に増悪する事が多く、前腕、手、頚部に放散する事が多く、希に手が痺れたり、力が入らなくなったりするケースもあります。
肩の関節は上腕骨、肩甲骨、脊椎の関節の運動により行われています。関節反射の異常により関節同士の連携がとれなくなると、肩甲骨自体の動きが低下して(肩甲上腕リズムの低下)肩関節の可動域が落ちてしまいますので、「肩が動かない。」という状況になります。これが可動域障害のメカニズムです。
ここで気をつけたいのは「痛みを我慢して動かさない事。」です。
痛みを我慢して動かしていると痛みを感じている場所がより興奮してしまい、痛みがなかなか取れづらくなってしまいます。多くの方は痛みを我慢して動かして治療していますので、五十肩の治療をより長期にしているものと考えています。
可動域障害はほとんどの場合が関節反射の異常で発生しますので、関節反射が正常に行われるようになってくれば次第に可動域は回復して動かせるようになってきますから、痛みのある間は我慢して動かさない事が大切になります。(ごく希に回復しない可動域障害もあります。)
■五十肩の治療方法
関節反射の異常を正常化させる事により徐々に症状は軽快していきます。しかし、急性期で痛みが激しい場合は整形外科でステロイドや局麻剤の関節内注射をするのも効果的だと思います。
よほど炎症の強い場合を除き、3ヶ月以内に治癒する事が多い疾患です。
生活上の注意としては、過剰な労働や運動を避け、しっかり睡眠をとり、体を疲れさせない事が重要です。何故なら疲労により関節反射の回復が遅くなったり、悪化したりするからです。
※参考 関節反射
人間の関節には動きや内部の圧力、周囲の筋緊張をコントロールするシステムが存在していて、数種類のセンサーによって監視、コントロールされています。
それを関節反射と言います。
現在のところ、このセンサーは四種類あることが確認されていて、 ――――――――――――――――――――
TypeT 関節の止まっている状態及び動き、距離、方向、速さ、圧力
などを感知しています。 →姿勢を維持している時に重要なセンサーです。 TypeU 関節の瞬間的な動きを感知しています。 →身体をリズミカルに動かしてくれるセンサーです。 TypeV 関節に加わる大きな外力を感知します。 →関節が壊れないように防御してくれるセンサーです。 TypeW 関節の損傷や炎症などを感知します。 →状態を脳に伝える痛みセンサーです。 ―――――――――――――――――――― このセンサーの働きに何らかの異常が出ると関節反射が正常に行われなくなり、その症状として痛みやしびれ、腰痛や坐骨神経痛などの症状が出現するのです。
五十肩もこの関節反射の異常である場合が多く、腱板損傷や滑液胞炎、その他画像上の異変があっても痛みは軽減、もしくは治癒していくケースが多いことを実証しています。
※参照サイト
おおしま接骨院 四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)の原因と治療
四十肩や五十肩について原因や治療について書いてあります。
| ※五十肩は様々な原因で発生します。自己判断はせず、必ず専門家の指示を仰ぎましょう。 |
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